PEKOのひとり飲み

身辺雑記。心に移りゆくよしなしごとを飲みながら書いています。

センセイの書斎

『捨てる女』の著者、内澤旬子さんの初めての単著『センセイの書斎』の文庫版です。図書館で借りました。

センセイの書斎---イラストルポ「本」のある仕事場 (河出文庫)

副題は、〜イラストルポ「 本」のある仕事場〜

モノカキのセンセイ方の書斎と私設図書館、書店、合計31カ所の訪問記。以下に記します。敬称略にて失礼します。

林望荻野アンナ静嘉堂文庫、南信坊、辛淑玉森まゆみ、小嵐九八郎、柳瀬尚紀養老孟司逢坂剛米原万里深町眞理子、津野梅太郎、石井桃子佐高信金田一春彦八ヶ岳大泉図書館、小沢信男、品田雄吉、千野栄一西江雅之清水徹石山修武熊倉功夫上野千鶴子、粉川哲夫、小林康夫書肆アクセス月の輪書林杉浦康平曾根博義

取材期間は1999年から2006年までの7年間にわたる。書斎の主へのインタビューというよりは、書斎を探訪した折の、筆者の感動や驚きを素直に綴ったエッセイ。センセイ方の仕事場は、発想の源。謂わば手の内というか、頭脳のありかを覗き見るのだから、興味津々。筆者の視線は、決して野次馬的なものではなく、駆け出しの(失礼!)モノカキとして、緊張しつつも、しっかり見届けようとキラキラしている。こんな機会、そう滅多にあるものではありません。

そして何より、書斎の精緻なイラストは秀逸。書斎を上から、正面から、ナナメから眺め、更に蔵書のリスト(当然ごく一部)付き。これは、時間がかかったでしょう。。

文庫版あとがきによれば、単行本の上梓が2006年。文庫化がその4年後なので、文庫版あとがきは、取材開始時から11年後に書かれた。取材当時を回顧し、「恐ろしくなるくらいわかっていなかったなと思う。」とあるが、筆者はむしろそのことを愉しんでおられる節もあり、それゆえ読者は、その愉しみを追体験できるような気がする。

十年一昔。その時間によって醸され、いい味が出る。この本は、きっと繰り返し読みたくなるに違いない…と思い、単行本を購入することにしました。

(…独り言ですが、実は若かりし頃、私もモノカキに憧れたことがあります。でも、モノカキは書かないと食べられませんから、怠惰な私にはできないと分かりましたがー。こういう仕事をしてみたかったなあ。こんなに素敵なイラストを描く自信はありませんが、絵描きの友人と共著なら…。。あゝ、妄想は果てしない(^^;;))…

ところでこの夏、『捨てる女』プロジェクト第一弾として、わが家の貧弱な蔵書の整理を敢行しました。自分で買ったスライド書棚2つと、実家から出るときにこっそり運び出したスチール書棚には、全集、仕事上の必要性ありと思われる本、趣味の旅行記、写真集、画集、演劇関係、染織関係の本を一応ジャンル別に並べ替えました。たったこれだけのことが、「片付けられない女」である私にとっては汗だくの大仕事。…ようやく終わりが見えてきて、ホッとしています(^^)/~~~

この本に紹介されているセンセイ方の書斎には、当然ながら、わが家の何倍にもなる膨大な本が所狭しと並べられています。ご自宅以外に(中には3カ所もお持ちの方もいらっしゃる)仕事場をお持ちのセンセイ方は、蔵書に生活空間が埋め尽くされることはないのかもしれませんが、仕事場に物を置くスペースのない私は、自分の居場所を確保するために、今後も多くの本は持てません。

老眼が進行し、人生の残り時間を意識するようになりましたが、今の私には、仕事の合間に好きな本を読みふける時間はそう多くはありません。これからは優先順位をつけて、読み残している本をせっせと読む、というのが、道楽のひとつとなれば、お金がなくても楽しい老後…かしら~(・・?))